プリニウス第80話「ピシーナ・ミラビリス」がくらげバンチで公開

ヤマザキマリ＋とり・みき『プリニウス』第80話「ピシーナ・ミラビリス」がくらげバンチで無料公開になりました。舞台はいよいよ遠くにヴェスヴィオを望むローマ艦隊の軍港ミセネムに移ります。

作者（の一人）は現在締切超過まっただ中ですが、プリニウスと彼のスタッフはついに『博物誌』の初稿を書き上げウェスパシアヌス父子に献上します。ローマのプリニウス邸ではシュラバをくぐり抜けたアシさん達がさぞやグロッキー（死語）になっていることでしょう。

リウィウスと小プリニウスが通り抜けているのはバイアエの町。温泉が湧き海産物に恵まれた、皇帝や貴族のリゾートタウンでした。『テルマエ・ロマエⅡ』のスパ施設もここがモデルです（写真は温泉大劇場）。その後の地殻変動で海浜部の遺跡は今は海に沈んでいます。

☞Esquire誌のバイアエの海中遺跡の記事。ただし現在海中で見られる彫像はレプリカです。

ゾルファターラはCampi Flegrei（バイア周辺のカルデラ地帯）にある地獄谷です。古代ローマでも冥界の入口とされ、しばしば立入禁止になりますが、取材時には入場できヤマザキさんが思いきり硫黄臭に浸っていました（よい子はマネしないように）

併せて「新潮」掲載時のこちらのエントリーもご参照ください。