映画秘宝 2月号に寄稿

2021年12月21日

発売中の「映画秘宝」2月号では「タレントボイスワーク BEST SELECTION」と称して、とかく批判されがちな「タレント吹替」の功罪の「功」の部分にあえて注目したページを組んでいます。とり・みきは「タレント吹替の歴史」みたいな総論的な一文を書いております。

そういえば、10日ほど前にザ・モンキーズのマイク・ネスミスの訃報が入ってきました。60年代に日本でもTBS系で放映されたTVシリーズでは長沢純さんが声を担当されていました(デイビー:高橋元太郎/ミッキー:鈴木ヤスシ/マイク:長沢純/ピーター:太田博之/ナレーション:大橋巨泉)

モンキーズはメディアミックス的に作られたバンド(ただし名だたるライティングチームとレッキング・クルーの演奏による曲の音楽性は高かった)ということで、吹替もそれに応じて音楽グループ出身のメンツで構成されました(太田さんは子役出身だけど)。高橋元太郎さんがコーラスグループの出身って「水戸黄門」とかで知った人はピンと来ないかもしれませんね。人気のあったデイビー担当というのも。

何でもアリのイージーゴーイングな元ドラマの雰囲気に、吹替もそれぞれの個性がよく合っていました。これは原典を踏まえて決定されたタレント吹替の成功例でしょう。タレント吹替だからといってすべてが悪いわけではない。本誌では触れられなかったのでここに記しておきたいと思います。