喜国雅彦「それはオカズだ」展

2019年10月29日

昨日は吉祥寺で某打ち合わせの後、リベストギャラリーで開かれている喜国雅彦さんの「それはオカズだ」展へ。展示会というか、あの代表作『傷だらけの天使たち』の生原稿を切り売りしている即売会でもあるのだった。喜国さんとは手塚治虫生誕祭以来かな?

『傷天』は健康的なエロが売り物だったはずのマンガなのに、やはり皆原画を購入する段になると躊躇する(配偶者や子供への手前?)らしく、まだまだいやらしい作品が、いや、いやらしい作品ほどたくさん残っていた。もちろん、こちらはためらわず敢えてそういうものを選んで購入。ギャラリー内では同業者の知人遭遇率も高かった。

吉祥寺からは井の頭線で帰宅。乗り換えの下北沢で、ふと思い立ち、駅の外に出て以前住んでいた西口〜鎌倉橋通りを散策。今でも飲み食いやバンド練習にしょっちゅう来ている下北沢ではあるが、かつての生活エリアだったこの西口界隈は最近とんとご無沙汰だった。

80年代の頭にここに住み始めたときはランニング(けっしてタンクトップではない)に短パンに洗面器という生活感あふれる下着に近い格好で銭湯に通えた道も、結婚を機に離れるときには他の街からのビジター、それも若いペアで埋まっていたが、いまはそれがスマホを片手にした外国人だらけになっていた。

鎌倉橋通りに面した店はほぼ一新されていたが、ちらほらと時が止まったかのような箇所も。住宅街なので写真には撮らなかったが、若きSF・アニメ・マンガ関係者とモラトリアム的な一時期を過ごしたパラレルクリエーションの入っていたマンションもまだ路地裏にそのまま残っていた。

写真はかつて田北鑑生氏が務めていた「BOOKSおりーぶ」のあった場所。