2011年3月6日日曜日

吹き替えを愛する者は、なにゆえ吹き替えを愛するのか!

という大仰なタイトルは先様でつけたものですので、あしからず。

ザ・シネマ『ブレードランナー』ファイナルカット版の新録吹替を放送するにあたり、吹替版の利点について寄稿しました。字幕ファンや初心者向けに、という依頼でしたので、吹替ファンにはおなじみのこと、かつ、僕自身も過去にあちこちで述べてきたことを、あらためて詳しく解説したような形になっています。ただ、こういうのは折を見てくりかえし言挙げしていくのが大事と思っています。

終盤がやや性急ですが、本当は二項の対比でなく、字幕版:オフィシャル(劇場やDVD用)吹替版:テレビ吹替版、の三項で語るべき話だったかもしれません。字幕派の人達が問題にしてきた「加工」の度合いは、オフィシャル版では「吹替」というその1点を除いては、ほとんど無くなっています。ME(音楽と効果音)もオリジナルのサウンドをそのまま使っていますし、もちろんノーカットだしCMもない。翻訳もできるだけ元のセリフに忠実です。

これは、この本文で問題にしてきた「選択肢」という観点から見れば、たいへん喜ばしいことです。純粋に「吹替」か「字幕」か、という部分だけで比較できますから。もちろん、声優の演技が元の俳優の演技と比べ、あからさまに劣っている場合は「同格」とはいえないわけで、ここは厳しく見ていかないといけないところですね。吹き替えてあればなんでもOKと思っているわけではありません。

あくまでこれは個人の好みの話ですが、そういうことも考え合わせると、まだまだ僕は「加工」の多いテレビ版が好きなんですけどね。キャスティングも演出法も、テレビ版のほうがしっくりくるものが多い。まあ、最近はテレビでもオフィシャル版をそのまま流すケースが増えてるけど。

さて、今回は収録現場にお邪魔して、主演のハリソン・フォードの声を担当した磯部勉さんと、演出の伊達渉さんにお話をうかがいました。この模様は次の「映画秘宝」に載るのでお楽しみに。

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